2015年7月25日土曜日

第50回 開けゴマ

開けゴマ! そう、謂わずと知れた 呪文 ですね。
我々には、呪文と言うと、良く意味の分らない カタカナだらけの チンプンカンプンな語句 と相場が決まっていますが ... 。
唯一の例外がこれ。
意味を聞けば納得の この呪文。


まぁ、本来、呪文は 皆 意味のある言葉 だったのでしょう。
でも、言葉の神秘性や 呪文の呪縛性から、 分けの良く分らない カタカナのまま が溢れています。
日本古来の呪文も、同様に、いまひとつ、ピンと来ない言葉が多いですね。

開けゴマ!。
アリババと40人の盗賊 で、略奪した財宝の隠し場所である洞窟の石の扉を抉じ開ける、 有名な呪文ですね。
アラビアン・ナイト の一編として紹介される事が多い この物語 には触れません。


呪文。
起こり得ない事が起こる そんな 秘密の言葉。

それは、万人の欲する処。

  鏡よ鏡よ鏡さん  然り。    ロンパールーム ではありません、 白雪姫。
  てくまくまやこん  然り。     おぉ~、赤塚不二夫大先生 の ひみつのアッコちゃん。
  えろいむえっさいむ  然り。     グリモワール 悪魔召喚。  水木しげる さんの 悪魔くん で有名。
  エクスペクト パトローナム  然り。     有名な Harry Potter ですね。  守護霊の呪文。  Expecto patronum!。
  なんまいだぁ なんまいだぁ  然り。        南無阿弥陀仏 の変わり果てた姿ですね。



さて、  開けゴマ! に戻りましょう。

ゴマ、そう、胡麻 の実は、熟すと ぱかっ と、鞘が開いて 種が零れ落ちます。
           大抵の鞘に入った種は 熟すと ぱかっと鞘が開くものですが ... 。
そうそう、胡麻は 栄養価が高く、健康にも良い と大昔から、 相場が決まっています。
この 遥か紀元前から利用されて来た 香辛料 は、完熟し鞘が開いて、初めて人の手に渡ります。
謂わば、胡麻の鞘が開けば、 そこには、美味しい あの 胡麻 が手に入る と ... 。

そして、胡麻の原産はアフリカのサバンナ。
ナイルの流域では、驚く事なかれ、5000 年以上の栽培歴が あるのだとか。
その、お膝元の アラビア の御伽噺に出て来る この 呪文 には 説得力 があります。
如何に、大昔から、大事にされて来た 食材 であるかが分る! と言うものでしょう。

そして、そのその 宝の様な胡麻を手に入れるのと同じ様に、
開けゴマ! のひと言で、
山の様に堆く積まれた 金銀財宝を隠した洞窟の 扉が開く! 訳ですね。 
それは、説得力 があります!。



では、夏バテぎみの ぼけた頭を 押さえつつ、
その辺に向かって、叫んでみましょうか?。

         眠れる財宝よ、我が手に!。

Open sesame!

いえいえ、

افتح يا سمسم (Iftaḥ yā simsim

う~ん、 Expecto patronum! より、利きそうですよ。  この呪文。



とまぁ、 願いが叶う筈も無く、 せめて、健康を祈って、料理に胡麻でも振り掛けますか?。

     あっ、願いで ごま と言えば、もうひとつ、ありましたね。  護摩。

     う~、 どうしても、今回の投稿は (も ?) 他力本願 だなぁ~。  コマッタ モンダ 。



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