2016年10月2日日曜日

PC 今時 IDE PATA HDD を Win10 で救出

最近、極近い間柄の方のパソコンからデータ救出を試みました。
今の PC は SATA 接続の HDD or SSD ですが、 これは PATA つまり IDE 接続のものです。
何か、懐かしい 端子 が 堂々と 主張する 記憶装置ですね。
面白いネタですので、投稿して置きます。


私のではありませんが、 所謂、我が子の大事な写真の納まったパソコンが 起動出来ない状態 です。
相当古いパソコンですが、斯くの如き理由から、捨てるに捨てられず持っていたそうです。
当然、パソコンは買い替えられ、この PC は 永く永く お蔵入りだったそうです。
つまり、パソコンは使わないが、データ(写真)は可能なら 再度 手元に見れる状態で戻したい! と。
 

分かります! 分かります! その気持ち。


斯くして、 似非(えせ)サルベージュ業者 そう 私 の登場と相成りました。
いや、序に出た話題が元で、 私から、救出を試行する 提案 をしました。


戻っておいで! 昔の写真!。


さて、手元に来たパソコンは 古の 国産メーカーのマシンです。
初期の電源投入時に何も反応しないと聞いていましたので、 マザーボードか電源の故障を疑った訳です。
きっと、 それなら、HDD は生きているのでは? との 読み です。
マシンから HDD を取り出し、別の自前の PC の空いたポートに繋げば、HDD の状態が把握出来ます。
そして、HDD が健全で 読めれば、 データの場所を探し、ファイル群をコピーすれば OK です。

とは言え、国産メーカーは 内部拡張パーツの組み込み方を解説した資料が少ないですね。
メーカーが情報一般開示するケースは少ないですし、 それ故、修理業者さんの出番となる訳です。
でも、結構なお値段 だそうです。


さぁ、開けるぞ! と思っても、 資料が無ければ、試行錯誤するしかありません。
ノート PC はかなり複雑ですが、幸い、デスクトップ PC (スリムタイプ)でした。
でも、簡単ではありません。  流石、国産メーカー、凝った造り! でした。
     私が知るのは捻子数本でカバーが開くものばかりでしたから ... 。.
やっとの事で内部を拝む状態にしました。
あれっ!
古いとは聞いていましたが、 接続が IDE のものとは思っていませんでした。
   調べて見ると、 2000 年頃発売の Windows Millennium Edition の PC です。
   15 年 ひと昔 半 は経っていそうです。.
今と同じ規格の SATA なら簡単ですが、 IDE では、自前の PC には そのポート はありません。
いえ、WindowsNT 3.51 の動く DECpc が稼働状態で、同じ IDE 規格なのですが、
これは、CD-ROM Drive (読むだけ) で、USB も無し、ネットワークも拡張ボードを必要とする時代のものです。
つまり、繋げますが、吸い出した後、データを移行する手段は Floppy のみで、 今の一般的な PC には Floppy Drive はありません。.

一番簡単なのは、
自前の PC に IDE 接続用の拡張カード(拡張ボード)を挿し、PATA の HDD を繋げるられる様にする事です。
そうすれば、 後は、 USB メモリでも CD/DVD でも ネットワークドライブ でも 好きなものに移せますね。.


そこで、 件のマシンから、HDD と接続ケーブル のみを取り出し、 残りを返却しました。
拡張カードを入手する必要があるので、 作業は一旦保留です。


実は、一抹の不安がありました。
今の OS は Windows 10。  主要接続規格は SATA で、本当に、IDE 拡張カードが動くのか知らん? と言う事。
何せ、古の規格ですから、この組み合わせの情報もマイナーで余り有りません。
動かなかったらどうしよう ... 。  不安。
と言う事で、相当、 Internet Surfing に勤しみ、 拡張カードの機種を選定しました。

さて、実際に、HDD を繋いで作業する前に。
自分以外の機器を繋ぐ訳ですから、気を付ける事があります。
ウィルス対応ですね。
万全を期すなら、システム外のドライブ全てを外し、ネットワークからも遮断するのが望ましいです。
そして、 OS は Windows PE 若しくは Windows RE を使うのが安全です。
双方の OS 共に、 回復やインストール時にメモリ上に展開用意される簡易 OS です。
PE は起動ドライブから新たに作らなければなりませんが、 RE は 回復用に 既に OS 内に準備されています。
2回続けて強制終了を掛ければ、 この Windows RE を立ち上げる事が可能になりますね。
或いは、 スタート > 電源 > [Shift] キーを押したまま 再起動 と進み、
トラブルシューティング > 詳細オプション > コマンドプロンプト を選択して、
管理者 User を選定し パスワードを入れます。
すると、 Windows RE を立ち上げられます。
RE が動いている場合、 一般的な C: ではなく、 X: が割り当てられ起動します。
  これで、確認が可能。  cmd.exe は X:¥Windows¥system32 > と表示されます。  RE の Build Version も確認可。 .
既存の OS に影響を与えずに作業したい場合は、こうした方策を施す手もあります。
今回は、一応、 相手を信じて、普通の OS で作業しました。


結果は、 見事、 読みが的中!。  件のデータの吸い出しに成功! しました。
目出度し、目出度し。  :)


     作業準備中 の 写真  3.5" PATA HDD 30 GB / 上は参考に置いた 2.5" SATA HDD 500 GB 。
     この後、 PCIexpress スロットに 拡張カードを挿し、 IDE ケーブル と 電源ケーブルを 接続。.




実は、後日談が有り、
拡張カードを挿した事で、電源ケーブルと別の拡張カードを破損しました。  ペリフェラル4ピンと呼ばれる あれ です。
予備が有ったので交換しましたが、
このケーブル、 刺してあるものを抜くのが大変です。  一時凌ぎなので、別のカードの電源を流用です。.
コネクタの隙間にマイナスドライバーを押し込み、隙間を作って、固定の爪を外さないと外れません。
オスメスのコネクタは 緩やかな突起 で簡単に外れない様に出来ているのですね。
なのに、 無理をしたのですね。  気を付けましょう。

また、 拡張カードとドライブを挿した事で、 既存のドライブレターが入れ替わってしまいます。
ポートの順番に左右されるので、 ドライブレターに依存する他のプログラムが影響を受けます。
別の拡張カード経由で別ドライブも接続している場合、 必ず、 システムのドライブ構成を確認して下さい。.


まぁ、
この様な、トラブルも経験しましたが、 何物にも代え難い 過去の思い出を拾い出せた事は 最上の喜び です。
他人事なのに、 何か とても 充実感を味わっています。



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