2016年12月2日金曜日

第72回 地面の硬さ柔らかさ

普段は感じる事の出来ない、 地面の感触。
そうですね、 舗装路や 歩道や 遊歩道 ばかりを歩いている 現代人が忘れている 地面の感触。
実は、 様々な 踏み心地 が ある のでしたよね。
偶に、 別の感覚を味わう と 不思議な想いに襲われます。


普通、 地面は固い と思っています。
そんな場所を毎日の様に歩いている訳ですから、 自ずと、足がその感覚を覚えています。

でも、 硬い地面では都合が悪いケースもあります。
例えば、 園芸。

庭に何かを植え様とすれば、 水捌け確保の為に、 掘り返したりしますね。
其処に、腐葉土を漉き込んで地盤改良となります。
田畑では、天地返しを行い、養分水分酸素の補給に役立てる と言った具合です。

そんな ふわふわの地面を歩いた経験のある方は ご存知と思いますが、
普段の地面とは 全く異なる 踏み心地です。

心許無いと言うか、 ふらふらと足を取られると言うか、
決して、歩いていて気持ちの良い状態ではありません。
(耕した 掘り返した と言う満足感はあるかも知れませんが ... 。)

でも、 人為的に作られた この地面と、
本当に植物の落ち葉等が堆積して出来た 地面とは、
明らかに踏み心地が異なります。

最初は、 柔らかさに驚くのですが、 芯があると言うか、
ある程度沈むと しっかりと 体重を支えてくれます。
何よりも違うのは、 沈み込んだ後に 体重を抜いた時の 地面が押し返す力 です。
スポンジが押されてから戻る時の様に、 躰を押し返してくれるのです。

人為的に作られたばかりの ふわふわ 地面では この様な事はありません。
弾力が無く、 沈み、 纏わり着くばかり です。

植物の落ち葉等が堆積して出来た 地面 を歩いていると、
最初は、 普段は感じられない 変な感触 に戸惑っていますが、
やがて、 その感触にも慣れ、 快感を感じる様になります。

そして、何よりも素晴らしいのは、
この様な地面は いつも同じ感覚 を 提供してくれる! と言う事。

人為的な作業で得られる地面は、 時と共に、雨で締まって来て、やがて、元の状態に戻ります。
人や物が 去来する場所なら、 更に速いスピードで 踏み固まって行きます。


植物のサイクルが作る 表土。
是非、機会があれば、 その心地よさを体験し、
それが、 緑の地球と呼ばれる環境を齎す 大きな 礎 になっている事を 思い出して下さい。

本能的にその事を分かっているので、
きっと、 踏み心地が気持ち良い! と感じるのだと 想像しています。


   おっと、 忘れています。
   いくら、 柔らかくて気持ちが良さそうだからと言っても、
   管理され苔生した 庭園 の地面には 踏み込まないで下さいね。
   そんな事をしたら、 怒られます! って。


こんな夢見心地の様な経験をさせてくれた あの 場所 も きっと 今は 雪の下 かも知れません。
貴重な体験をさせてくれた 他の幾つかの あの 場所 は 冬の閑散として訪れる人のいない 静かな場所 に戻っているでしょう。

そんな 場所だから こそ 、 本来の自然の感触に戯れる事が出来るのかも知れません。



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