2017年11月21日火曜日

GIMP あ~あ、写真 ぼけちゃった 2

写真を撮っていて、 ぼけた結果に 愕然! なんて事は よくある事です。
以前、 この投稿 で、 HSV 分解し ぼけ解消 をする方法を書きました。
更に凄い手法もあります。
しかし、スクリプトやプラグインの導入が GIMP 2.8 では 必須 になりますが。


この Blog にも、何回か書いていますが、次期の GIMP では Wavelet Decompose と言う周波数分割の機能が、
標準で組み込まれる予定です。 
既に、GIMP 2.9.6 では入っています。   これは次期 GIMP 2.10 系の開発途上版ですね。.
しかし、現行の 2.8.22 でも、スクリプトやプラグインの導入さえ行えば、 これを使う事が可能です。
この手法が説明される時に、解説されるのは、 皺や黒子や肌の肌理の調整 が多い筈です。

これに関しては、投稿 GIMP 写真の周波数分割を利用して 皺取り! で書いていますので、
導入や よくある利用方法 の概要はそちらをご覧下さい。
ある意味、今回の ぼけ解消 の方が作業は簡単かも知れません。

周波数分解に関しては、 投稿 写真加工と周波数分解 をご覧下さい。




ぼけ解消ですが、
現行 GIMP 2.8.22 で、シャープ化の王道は、HSV 分割 > 調整 > 再合成 である事は、この投稿 に書きました。

実際に、これを使って、ボケ解消をしたものが、別 Blog の MTT#0351 天国 になります。


そして、シャープ化の基本 が ガウシアンぼかし を応用した UnSharp-Mask (アンシャープマスク) である事は変わりません。
但し、画像全体にこれを適応すると、 変化させたくないもの迄、影響を受け、 違和感が残り易いです。
そこで、 画像の構成要素である HSV に分割して、
その 該当要素 にだけ処理をした訳ですね。

さて、 構成要素は HSV ばかりではありません。
周波数 もある訳です。
写真の jpg 化 で基本的な役割を担っている この 周波数分割 を使えば、
同じ様な、処理を行えます。
そして、これは、強力!です。


さて、GIMP 2.9.6 或いは GIMP 2.8.22 + Wavelet Decompose Script or Plug-In で、
シャープ化する方法を書きます。
前に挙げた投稿を参考に、   Wavelet Decompose が使える GIMP 環境 になっている事として お話 を続けます。

  その前に。
  GIMP 2.8.22 + Wavelet Decompose では単独レイヤーで無く、画像 (可視状態 見た目の複合) が対象になります。.

先ずは、 周波数分解 して見て下さい。
幾つかの白黒に見えるレイヤーと、最下に色付きのぼやけたレイヤーが現れます。
実行時にパラメータが弄れると思いますが、 標準状態 Default で OK です。
各レイヤーのモードは 最下の色付きは 標準 で、 それ以外は 微粒結合 になっていますね。

可視化された上のレイヤーがピントの部分です。
エッジの効いたシャープな画像は、この上層レイヤー群に、データが沢山詰まっています。
ぼけた もの では、ここのデータが少ないのですね。
少ないなら増やしちゃえば 良い 訳です。

普通の感覚で言えば、 ぼけてるのだから、アンシャープマスクでしょうが、
実は、 Wavelet Decompose 自体が、アンシャープマスクと似た原理、そうです、ガウシアンぼかし を使っています。
そして、分割されたレイヤー群は 微粒結合 で 上に上にと重ねられています。

ですから、 単純に、
一番上の方の灰色のレイヤーをコピーして見て下さい。
一番細かい(シャープになっている)筈のレイヤーが、ひとつからふたつに増えた事で、
データ的には2倍となり、 結果として、 画像の見た目もシャープさが際立っている筈です。

えっ!、 効果が無い?。
では、 次の(その下の)レイヤーも 同じ様に。
或いは、コピーをもう一回。

うっ!、 効き過ぎ?。
では、 コピーしたレイヤーの 不透明度 を下げて下さい。
コピー1回で、そのコピーを 50% にすれば、 元の 1.5 倍 と言う次第です。

こうして、 上層レイヤー群を 幾つか コピーして増やす 事で、
元のイメージを大きく崩す事無く、
シャープ化を達成出来ます。


実際に、
HSV vs Wavelet Decompose を見較べて下さい。

  HSV                別 Blog の MTT#0351 天国
  Wavelet Decompose       別 Blog の MGT#0124 天国 ( MTT#0351 Modified )


上に書いた様に、 微粒結合になっているレイヤーをコピーしたり不透明度を調整したりして、
画像のシャープさを追い込んだものが 後者 になります。


原寸の部分比較図を 前回の この投稿 の挿入図 と同様に作って見ました。
上から、 Wavelet Decompose / HSV + Un-Sharp Mask / Original / Un-Sharp Mask です。
個々の編集量には差異がありますので、単純には比較出来ないのですが、参考程度に。
MGT#0124 (Wavelet Decompose) は 目一杯 シャープ化。
MTT#0351 (HSV + Un-Sharp Mask) は 原画のイメージを残しつつ シャープ化。
霞んでいた細部が 更に 明確化されているのがお分かり戴けるかと。
  ぼやけている最遠景も ディテールが出て来てしまっているので、 其処は注意点です。
  また、 アウトフォーカス部を見れば、そのコントラストが強調されている事も留意点です。
  シャープ イコール ハイコントラスト(色濃度上昇) なので 痛し痒し ですね。
  更に、凝るのなら、コピーしたレイヤーにレイヤーマスクを付けて、対象範囲を除外する事で、緩和が可能です。 (例では非対応).
尚、 今回の例では、 多少、誇張し過ぎ の きらい があるかも とも思っています。  遣り過ぎ?。.




逆の見方をすれば、
この 微粒結合 各レイヤーの 不透明度 を下げてやれば、
ソフト化が 実に簡単に 達成出来ます。

極論すれば、上位のレイヤーを削除しちゃえば、 ソフト アンド ソフト。

そうです。
芯抜き。 骨抜き。 ソフトな画像、一丁上がり! でしょ。


   参考迄に。
   編集経緯も残して置きたければ、
   Group を活用しましょう。
   周波数分割して編集したレイヤー群を全てひとつのグループに収め、
   これを最終保存の .xcf に ドラッグドロップすれば、 後から、如何様にも弄る事が可能ですよ。


凄いでしょ!。
凄いでしょ!。
凄いでしょ!。


  最後に。
  ある程度、 GIMP に慣れた方はここを読んで戴ければお分かりかと思いますが、
  全くの初心者の方では、間誤付くかもしれませんね。  その辺りは、手取り足取りでは無い事を お許し下さい。.


あ~、私の ぼけ も、こうして治せると良いのですが ... 。



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